アスファルトの処分方法|産廃分類・費用相場と注意点を解説

結論:アスファルトは「がれき類」として処分。アスベスト含有に注意

道路工事や駐車場解体などで発生するアスファルト(アスファルトがら、アスコンがら)は、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)にもとづき、産業廃棄物の「がれき類」として適正に処理する必要があります。 業種を問わず、事業活動にともない排出した場合はすべて産業廃棄物となり、一般ごみとして捨てることはできません。

処分方法はリサイクルが原則で、再生路盤材や再生アスファルト合材の原料として再資源化されます。 処分にあたっては、収集運搬・処分の許可を持つ専門業者への委託が必須です。

実務上の最大の注意点は、アスベスト(石綿)含有の可能性です。古いアスファルト防水材などにはアスベストが含まれている場合があり、その際は「石綿含有産業廃棄物」や、より厳格な管理が求められる「特別管理産業廃棄物(廃石綿等)」として、通常のがれき類とは異なる特別な処理手順を踏む必要があります。 2022年4月から大気汚染防止法が改正され、解体・改修工事におけるアスベストの事前調査が義務化されています。

アスファルトの廃棄物分類と法的根拠

アスファルトがらは、廃棄物処理法において20種類に分類される産業廃棄物の一つである「がれき類」に該当します。

「がれき類」の定義

廃棄物処理法施行令 第2条第9号では、「がれき類」を「工作物の新築、改築又は除去に伴つて生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物」と定義しています。 アスファルトがらは、この「コンクリートの破片その他これに類する不要物」にあたると解釈されています。 道路や駐車場、建物の基礎などが「工作物」に該当するため、これらの工事で発生したアスファルトがらは、例外なく産業廃棄物の「がれき類」となります。

コンクリートがらとの違い

現場で発生するがれき類として、アスファルトがら(アスがら)とコンクリートがら(コンがら)があります。 どちらも同じ「がれき類」に分類されますが、リサイクル方法が異なるため、現場で分別して排出することが重要です。 混合して排出すると、処理費用が割高になる可能性があります。

自社で発生した廃棄物が産業廃棄物か一般廃棄物か判断に迷う場合は、こちらの記事も参考にしてください。
→ 産業廃棄物と一般廃棄物の違い|誤分類による損失パターン

アスファルトの処分費用相場

アスファルトの処分費用は、「収集運搬費」と「処分費」の合計で決まります。 費用は地域、量、アスベスト含有の有無、処理施設までの距離などによって大きく変動します。 正確な費用を知るには、必ず複数の許可業者から見積もりを取ることが重要です。

費用の内訳と目安

一般的な費用の目安は、トン(t)または立米(m³)あたりの単価で提示されます。

  • 処分費の目安: 1,000円〜8,000円/トン
  • 収集運搬費: 車両の大きさ(2t、4tなど)と運搬距離に応じて変動

アスファルトの見かけの比重は約2.35t/m³とされています。 もしm³単価で見積もりが出た場合は、この比重を参考に重量に換算し、料金の妥当性を確認することができます。 例えば、1m³あたり2,350円であれば、トン単価では約1,000円に相当します。

費用を抑えるポイント

  • 現場での分別を徹底する: コンクリートがらや木くず、土砂などの不純物が混入すると、選別費用が加算されたり、処分費が割高になったりします。
  • 複数の業者から相見積もりを取る: 料金体系は業者によって様々です。内訳を比較し、適正な価格か見極めましょう。
  • 処理施設に近い業者を選ぶ: 収集運搬費は距離に比例して高くなる傾向があります。

アスファルトの処分方法|リサイクルが原則

排出されたアスファルトがらは、そのほとんどがリサイクルされています。リサイクル率は99%を超えており、環境負荷の少ない処理が確立されています。

主なリサイクル用途

アスファルトがらは、中間処理施設に運ばれた後、破砕やふるい分け、異物の除去といった処理が施され、再生資源として生まれ変わります。

  • 再生アスファルト合材: 破砕・粒度調整されたアスファルトがらは、新たなアスファルトと混合され、再び道路舗装材として利用されます。
  • 再生路盤材: 道路のアスファルト層の下にある、荷重を分散させるための路盤を構成する材料として利用されます。

建設リサイクル法との関連

一定規模以上の建設・解体工事では、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」(建設リサイクル法)が適用されます。 アスファルト・コンクリートは同法で「特定建設資材」に指定されており、対象工事で排出した場合は分別と再資源化が義務付けられています。

工事の種類 規模
建築物の解体工事 床面積の合計 80m²以上
建築物の新築・増築工事 床面積の合計 500m²以上
建築物の修繕・リフォーム等 請負代金の額 1億円以上
建築物以外の工作物に関する工事(土木工事等) 請負代金の額 500万円以上

【重要】アスベスト含有アスファルトの注意点

アスファルトを処分する上で、法規制が年々強化されているのがアスベスト(石綿)対策です。

アスベスト含有の可能性があるアスファルト

過去には、建物の屋上防水工事で使われる「アスファルト防水材」や、一部の接着剤などに、強度を高める目的でアスベストが使用されていました。 1986年頃までに製造された特殊アスファルトフェルト類などが該当する可能性があります。 これらの防水層を解体・撤去する際には、アスベスト含有を前提とした慎重な対応が必要です。

事前調査の義務

大気汚染防止法および石綿障害予防規則により、建築物や工作物の解体・改修工事を行う元請事業者は、規模の大小にかかわらず、アスベスト含有建材の有無を事前に調査することが義務付けられています。 この事前調査は、2023年10月1日以降、厚生労働大臣が定める講習を修了した者(建築物石綿含有建材調査者など)が行う必要があります。

調査の結果、アスベストが検出された場合、その飛散性の高さ(レベル1〜3)に応じて、届出やばく露防止措置、特別な処理方法が求められます。

石綿含有産業廃棄物としての処理

アスファルトがらに重量の0.1%を超えてアスベストが含まれる場合、その廃棄物は「石綿含有産業廃棄物」として扱われます。 これは通常の産業廃棄物とは区別され、運搬や中間処理、最終処分において、飛散防止のための特別な措置が義務付けられています。

  • 他の廃棄物と混合しない
  • 破砕は原則禁止
  • フレコンバッグ等で密閉・梱包する
  • 「石綿含有産業廃棄物」であることを明記する

さらに、吹付けアスベストなど、特に飛散性が高い「廃石綿等」に該当する場合は、「特別管理産業廃棄物」として、より厳格な基準(許可を持つ専門業者による収集運搬・処分、特別管理産業廃棄物管理責任者の設置など)が適用されます。

アスファルト処分の委託手順とマニフェスト

アスファルトの処分を業者に委託する際は、排出事業者としての責任を果たすため、法令に定められた手順を遵守する必要があります。

ステップ1:委託先の選定

アスファルト(がれき類)の処分を委託するには、都道府県等から以下の許可を受けた業者を選ぶ必要があります。

  • 産業廃棄物収集運搬業許可(がれき類): 排出場所から中間処理施設や最終処分場まで運搬するための許可。
  • 産業廃棄物処分業許可(がれき類): 破砕や再資源化などの中間処理や、埋立などの最終処分を行うための許可。

アスベストを含有する場合は、許可証の「取り扱う産業廃棄物の種類」の欄に「石綿含有産業廃棄物を含む」と記載されているか、特別管理産業廃棄物に該当する場合は「廃石綿等」の許可があるかを必ず確認してください。

排出事業者としての責任を全うするため、環境省が公開するチェックリストの活用も有効です。
→ 排出事業者責任チェックリスト|環境省通知を実務で使う手順

ステップ2:委託契約の締結

業者を選定したら、必ず書面で委託契約を締結します。収集運搬と処分を別々の業者に委託する場合は、それぞれと契約を結ぶ「二者間契約」が原則です。契約書には、廃棄物処理法で定められた事項を漏れなく記載する必要があります。

契約書の必須項目については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 産業廃棄物委託契約書の法定記載事項|必須項目を条文で解説

ステップ3:マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付

アスファルトの運搬・処分を委託する際には、排出事業者がマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付し、処理の流れを最後まで管理する義務があります。 マニフェストは、委託した産業廃棄物が適正に処理されたことを確認するための重要な書類で、5年間の保存義務があります。

近年は、情報管理の効率化や法令遵守の観点から、電子マニフェストの利用が推奨されています。
→ 電子マニフェスト義務化の最新動向|JWNET完全ガイド

アスファルト処分はGREEN PASSへご相談ください

GREEN PASSは、複数拠点・複数業者の廃棄物管理を窓口1社に集約する法人向けアウトソーシングサービスです。委託契約書の棚卸しと更新期日の管理、マニフェスト運用、請求書の一元化まで、担当者に属人化しがちな業務を標準化された運用に置き換えます。初期費用0円、既存業者の継続利用も可能です。

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出典

※本記事は2026-09-02時点の情報に基づく一般的な解説です。

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